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世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
ムヒカさんが映画に!! ベストセラー絵本『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』の主人公、前ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏を取り上げたドキュメンタリー映画「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」が2020年春に公開!
このページでは「ムヒカさんってどんな人?」「伝説のスピーチってなに?」など、ムヒカさんに関する情報をあますことなく紹介します!!
▼ ムヒカさんから日本のみなさんへメッセージ ▼
▼ 東京外語大でのムヒカさんの講演会 ▼

©汐文社

 ▼ ムヒカさん関連本 ▼
  • 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
  • 世界でいちばん貧しい大統領からきみへ
  • 悪役 世界でいちばん貧しい大統領の本音
  • ホセ・ムヒカと過ごした8日間 世界でいちばん貧しい大統領が見た日本
  • 世界を動かすことば
  • ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領
 ▼ コンテンツ一覧 ▼
ムヒカさんってどんな人?
ムヒカさん
名前 ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダノ
(José Alberto Mujica Cordano)
生年月日 1935年5月20日
出身 ウルグアイ東方共和国
職業 国会議員(前ウルグアイ第40代大統領)
家族 ルシア・トポランスキ夫人(国会議員)、ほか数匹の犬や猫、鶏などと暮らす
趣味 園芸・読書
愛称 ぺぺほか
■ 略歴

画像 ●1935年、ウルグアイ・モンテビデオ郊外に生まれる。
●幼い頃より、パン屋、花屋などで働く。十代から政治活動を始める。
●1960年代初期、当時の独裁政権に反抗する非合法政治組織「トゥパマロス」に加わる。
●ゲリラ活動による4度の投獄を経て解放。その後、1994年に下院議員に選出。
●1999年、所属の人民参加運動(MPP)が最大議席を獲得。
●2010年、ウルグアイ第40代大統領に選出。
●給料の大半を貧しい人のために寄付し、公邸での居住を拒否。歯に衣着せぬ物言いが話題に。
●2012年、「国連持続可能な開発会議」でのスピーチで世界の注目を浴びる。
●半世紀ぶりに国交回復したキューバとアメリカの仲介役を担うなど、世界中で活躍。
●2015年、大統領退任。


■ ムヒカさんと日本

ムヒカさんが幼い頃、自宅の近所に10軒か15軒ほどの日本人家族が住んでいたそうです。ムヒカさんは彼らの農園を手伝いながら、道具の使い方や剪定の方法など、花の栽培について指導を受けました。「日本人はとてもいい人たちで、そして働き者だった――」のちに日本のテレビ局のインタビューで、ムヒカさんは当時をこう振り返っています。

ムヒカさんが日本に来るきっかけになったのが、『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』(汐文社)の発刊です。2014年に発売されたこの絵本は、ブラジルで行われた国際会議でのスピーチを紹介するもので、完成した絵本を手にしたムヒカさんは、とても喜んでくれました。

その後、一般市民のヒッチハイクに気さくに応じるムヒカさんの姿が、インターネット動画で紹介され世界中で話題に。常にノーネクタイで、古いフォルクスワーゲンを愛好する、ムヒカさんの独特なライフスタイルなども注目され、日本でも『Mr.サンデー』(フジテレビ系)のほか、テレビで特集が組まれるなど、空前の「ムヒカブーム」が起こりました。

画像
「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」とは?
■ ムヒカ大統領の伝説のスピーチ

画像 2012年6月、ブラジルで行われた「国連持続可能な開発会議」は、環境が悪化した地球の未来についてみんなで知恵を出し合って話し合おうと、世界中から各国の代表者が集まって開催されたものです。

もう少し詳しく説明すると「リオ+20」とも呼ばれるこの会議は、1992年のリオ会議(「気候変動枠組条約」や「生物多様性条約」が署名されるなど、今日の地球環境の保護や持続可能な開発の考え方に大きな影響を与えた――外務省ホームページより)から20周年を迎える機会に、同会議のフォローアップ(追加調査)を目的に開かれたものです。

会議が始まり、各国は順番に意見を述べていきますが、これといった名案は出ません。会議も終盤となり、南米の小国、ウルグアイの番がやってきます。質素な背広にネクタイなしのシャツ姿――当時のウルグアイ大統領ホセ・ムヒカは、ここでのちに伝説となる演説を残します。
「私たちあわれな人類は、どんな未来を選ぶべきなのでしょうか」
「より便利で、より豊かで、わたしたちは幸せになったのでしょうか――」

スピーチは当初、小国の話だとしてそれほど関心を示していなかった人々の心も動かし、演説が終わると会場からは、割れんばかりの拍手が起こりました。その後、インターネットを通じてこの演説は世界中に届けられました。


■ なぜ「世界でいちばん貧しい大統領」なのか?

画像 ウルグアイは福祉や教育が充実しており、経済的に貧しい国ではありません。それなのになぜ、ムヒカさんは「世界でいちばん貧しい大統領」と言われていたのでしょう?

それは、ムヒカさんがその地位にもかかわらず、質素で慎ましい生活を送り続けていることに、理由があります。首都モンテビデオの大統領公邸には決して住まず、1980年代に購入した農場に今も住み続けています。

また、愛車のフォルクスワーゲンはすでに数十年乗り続けており、今も現役で活躍中です。ムヒカさんは自分の給料の大半を貧しい人々に分け与えている、と言われていますが、実際に、大統領時代の給料の9割を寄付に回し、海外への出張公務費を一度も請求したことがないそうです。「カネのために政治家になったわけじゃないし、カネにはもともと興味がないんだ――」(「悪役」(汐文社刊)より)とも言っています。


■ 絵本「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」とは?

表紙ムヒカさんのスピーチの内容を、子ども向けに日本語で紹介した絵本です。スペイン語の演説は駐日ウルグアイ大使館の協力のもと翻訳され、くさばよしみさんが表現を子ども向けにして、中川学さんが絵を描き、2014年に発売されました。発売後、各メディアで紹介され、全国で話題となりました。

貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないこと――そんなムヒカ大統領のスピーチのひとことひとことが、人々の心に突き刺さります。人類の幸福とは何か、深く問いかける絵本です。

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ウルグアイってどんな国?

南米ウルグアイ(ウルグアイ東方共和国 Oriental Republic of Uruguay)は日本の裏側、ブラジルとアルゼンチンの近くにある人口300万人の小さな国です。人口のおよそ半分の150万人が首都モンテビデオに住んでいます。写真はウルグアイの名所「独立広場」。国会議事堂も近く、ここでムヒカさんはよくマテ茶を飲んでいるそう。ウルグアイで有名なのは、なんと言ってもサッカー。ワールドカップ第1回大会で優勝していて、今も強豪国のひとつです。

ウルグアイってどんな国?

【DATA】

面積 17.6万平方キロメートル
(日本の約半分)
人口 342万人(2014年)
首都 モンテビデオ
民族 欧州系90%、 欧州系と先住民の混血8%、 アフリカ系2%
言語 スペイン語
宗教 キリスト教(カトリック)が多数。憲法で信仰の自由を保障
独立 1825年(スペインより)
ウルグアイってどんな国?

ウルグアイってどんな国?

ウルグアイの子ども達

ウルグアイの子ども達
■ ウルグアイの子どもたち

ウルグアイの学校は、初等教育が6年、中等教育が6年で、そのうち9年間が義務教育です。授業は月曜日から金曜日に行われます。1クラスは20〜30人程度が一般的です(以上、外務省ホームページより)。ウルグアイの子どもたちの間ではやっているのはサッカー。日本のゲームやアニメも人気があるそうです。

写真はウルグアイの小学校。小学5年生の子どもたちが図書室に集まって歓迎してくれました。「サッカー選手で誰が好き?」「スシが好きだよ!」とみんな元気いっぱい。ムヒカさんについて聞くと「とても謙虚な人だと思う」。でも、ムヒカさんみたいになりたい人は?と聞いたら答えはゼロ。「だって大統領なんて大変だもの、わたしはわたしのままでいいから!」とのこと。


ムヒカさんの家
■ ムヒカさんの家

郊外にあるムヒカさんの自宅と農園は、首都モンテビデオから20分ほど車を走らせると見えてきます。家の前にはイチョウの木や大人2倍ほどの背に育ったブーゲンビリアなど、ムヒカさんが大切に育てている植物が生い茂っています。写真の庭にはペットボトルのフタをつなげて作られたベンチがあり、そこでムヒカさんはよく座ってくつろいでいるそうです。

ムヒカさんの本
表紙
  • 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
  • くさばよしみ編 中川学絵
  • リオデジャネイロで開かれた国際会議でホセ・ムヒカ大統領がのこした伝説のスピーチを絵本化。貧しさとはなにか? 本当の幸せとはなにか? その問いかけが胸をゆさぶります。共感の声続々!
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表紙
  • 世界でいちばん貧しい大統領からきみへ
  • くさばよしみ編
  • ウルグアイでの現地取材によるムヒカ氏の肉声が聞こえるメッセージブック。生い立ち、大統領になるまでのさまざまな体験など、絵本では語られなかったその「言葉」を通して、その人柄・哲学がよく分かります。イラストたっぷりで子どもから大人まで読める本に仕上げました。
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表紙
  • 悪役 世界でいちばん貧しい大統領の本音
  • アンドレス・ダンサ/エルネスト・トゥルボヴィッツ著
  • 『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』の大統領のホセ・ムヒカ前大統領は、政治の世界では"ヒール"? 19年間ムヒカ氏を取材してきた現地のジャーナリストがその本音を聞きだし、実像に迫る政治ノンフィクション!

    "私が大統領を辞めたらこの本を出してもいいよ"19年間の現地取材にもとづく大統領の「本音」が刊行!──「あなたのご友人に、和解を模索するチャンスだとお伝えください」オバマはホワイトハウスの大統領執務室でムヒカに伝えた。そして2014年12月17日、半世紀以上もの断絶を経て、オバマとカストロはついにアメリカとキューバの国交回復を発表した──稀代の政治家、ホセ・ムヒカ氏。これほど国民に愛された政治家が、日本にいるでしょうか?
  • アンドレス・ダンサ
    アンドレス・ダンサ
    エルネスト・トゥルボヴィッツ
    エルネスト・トゥルボヴィッツ
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表紙
  • ホセ・ムヒカと過ごした8日間 世界でいちばん貧しい大統領が見た日本
  • くさばよしみ著
  • メディアで話題沸騰のウルグアイ前大統領ムヒカさんの来日に密着した編集者によるノンフィクション。記者会見・講演会の内容や、ムヒカ夫妻と画家・中川学さんとの対話、大学の学長との対談などを通じて、ムヒカさんの素顔にせまります。この本のための新メッセージも掲載!
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表紙
  • 世界を動かすことば 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ (発行:KADOKAWA/角川つばさ文庫)
  • 百瀬 しのぶ/作 ちーこ/絵
  • 大統領と聞くと、権力とお金があって、ボディガードがいっぱい!!・・・と思うだろ? でもウルグアイの大統領・ペペは全然違うんだ! 奥さんと犬と一緒に古い農場に住み、みんなと同じ生活を送ってる。しかも若いころ、逮捕されたこともあるんだ!! だから2012年の国際会議でペペが壇上にあがったとき、その場のだれもが、予想していなかったと思う。そのスピーチが世界中に大衝撃を与えることになるなんて――!!

    小学生のユウトは、質素で、給料の大半を貧しい人のために寄付するというウルグアイの大統領ペペのスピーチに感動し、学校でそのスピーチを発表することに。世界一貧しい大統領が教えてくれた本当に大切なこと。
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表紙
  • ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領 (発行:KADOKAWA/角川文庫)
  • アンドレス・ダンサ/エルネスト・トゥルボヴィッツ著
  • 職業:大統領、農場に住み月10万円で暮らす――希代の政治家の半生に迫る!

    世界が抱える諸問題の根源を、我々の生き方そのものにあると説いた伝説的スピーチで一躍時の人となったウルグアイ前大統領。一国の長ながら庶民的生活を貫き、国民目線に立ち続ける彼の波乱に満ちた生涯とは?『悪役 世界でいちばん貧しい大統領の本音』(汐文社)の文庫版。
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ムヒカさん名言・写真集
ムヒカさん名言
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